映画 世界一キライなあなたに
最近は、海外の恋愛作品をよく観てる気がします。そんな中での本作。感想を一言でいうなら、「切なさと希望のデュエット」です。すみません、カッコつけすぎて意味がわからないし、抽象的すぎました。笑
この映画では、バイクの事故によって脊髄を損傷し、四股麻痺になってしまった男性と、その男性の介護のために雇われた明るい、優しい心を持った女性の物語です。
事故前は、仕事に勤しみ、遊びを全力でたのしみ、順風満帆な人生を送っていた男性が、四股麻痺となり、以前の自分とのギャップに苦しみ生きています。何もできない自分を嫌悪し、周りの環境を否定するそんな生活でした。その絶望を、介護士の女性の暖かい愛情が、徐々に溶かしていきます。
しかし、男性は女性が介護士のに来る前に決めていたことがありました。それは、このような地獄の生活から解放されるために、自ら命を絶つということでした。
女性との出会いで、希望が見え、また楽しいと思える生活を取り戻しつつあった男性ですが、この決心は揺らぎませんでした。幸せになればなるほど、今の自分の現状を辛く感じてしまう矛盾に悩まされます。
女性も、必死の思いで男性の決意を変えようとしますが、最後は男性の事を思い、彼の決意を尊重します。
男性は、介護をしてくれた女性のことを思い命を絶ち、女性は、男性の本当の幸せを思いそれを見届ける。
切ないけれど、それは希望・幸せへと決断だったのです。相手の事を、心から思った二人の決断と、それを見守った両者の家族。愛の深さを感じずにはいられません。
まさに、「切なさと希望のデュエット」だと思いました。
映画 アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜
タイムトラベルを使える力を持っていると、突然父親に告げられた青年。青年はその力を使って、幸せな恋愛をつかもうと奔走する。という物語です。
タイムトラベルは、誰もが一度は憧れる体験だと思います。その力をうまく利用すれば、ヘマをしてしまった過去に行って、最高な瞬間に変えることができ、嫌なことも楽しくて嬉しい事実に上書きすることができます。
そんな夢のような人生。タイムトラベルを通じて学んだこと、父親からの教え。様々な、非日常の体験をしてきた青年が、悟った人生を幸せに生きる秘訣とは。
この映画をみて、僕は今日という1日は、2度と訪れることはない瞬間であるから、自分のもつ精一杯の力を出しから、感謝の気持ちを忘れずに生きていこうと思いました。
あたなは、タイムリープが使えたらいつの瞬間に戻りますか?
映画 名探偵コナン紺青の拳
今日は、コナンの劇場版「名探偵コナン紺 青の拳」を観ました。
コナンの映画は全作観るくらいには、コナンか好きです。(ありがちですが笑)
今作は、怪盗キッドと京極真が大活躍します。残念ながら、少年探偵団は出てきませんでした。
それでも、劇場版の名に恥じない、とてもスリリングでアクション要素も豊富な仕上がりで、座席に座りながら鳥肌が止まりませんでした。
最近のコナンの映画は、SF過ぎてついていけなかったのですが、本作もかなりその傾向はありました。
しかし、それ以上にキャラクターの個性が、めちゃくちゃしっかり表現されていて、圧倒されました。
いつまで経っても、コナンの映画には引き込まれますし、魅力もたくさんあって、あっという間の時間でした。
舞台も、シンガポールということで、地理的な広がりもあり、ここでもグローバル化は進んでいるようです。笑
コナン好きな方はもちろん、初めて観る方でもハマる、幅広い層に楽しめる作品だと思います!
本 阪急電車
本 悪意
東野圭吾さんの作品である「悪意」を読みました。
この本は、ミステリー・推理小説で、フーダニットやハウダニットではなく、ホワイダニットを軸にした物語です。
物語の前半で事件は解明、「もう終わりか~」なんて思っていると、実はそこからこの小説は動き出します。
それも一度は、上手くストーリーができあがり完結したと思っていると、その全てが覆されて、新たなステージに誘導されていきます。
冒頭でも言いましたが、この小説の軸は、ホワイダニット、犯行の動機が軸になっているわけですが、この真の動機こそが、読んでいる人を衝撃の落とし穴に落とし入れます。
最後の落とし穴にはまるまでに、いくつもの扉を開け、過去に遡り、人間の底知れぬ憎しみや憎悪を垣間見て、真の結末にたどり着きます。(落とし穴のそこに答えがあります。)
作者の東野圭吾によって、痛快なまでにミスリードをされ、振り回されたあとに、真相に行き着くと、タイトルにある「悪意」の二文字が、読者の心に取り残され、なんとも言えない感情に飲み込まれます。
人間心理の深層を見事に書き表していて、ストーリー展開も二転三転とする本作の構造力は、なかなか真似できるものではないなと、感動しました。