映画 海街diary
是枝裕和監督の映画「海街diary」を観ました。
何か大きな事件やハプニングが起こることは無く、姉妹の平凡な日常を切り取ったそんな作品です。
しかし、平凡な日常にこそ何よりのドラマがあり、そんな日々の中でこそ人は傷つき成長していくんだなぁ、と思いました。
*ネタバレあります。
広瀬すずが演じた末っ子のすず(役名もすずです)は、姉たちとはお母さんが違います。しかし、父親の死がきっかけで4人は出会う事になり、鎌倉で共同生活を始める事になります。
鎌倉で普通な生活をする3人のもとに、突如できた妹。それでも3人の姉たちは、彼女のことを受け入れ、すず自身もその環境に馴染もうとします。
ゆっくりと時の流れる鎌倉で、恋をしたり、喧嘩をしたり、笑い合ったりと、それぞれがそれぞれの人生を歩んでいます。
その生活は、どこか微笑ましく懐かしい雰囲気で、大物女優が演じているのに、近所の家族の、現実の日常を観ているような気分になりました。
地域との人々との関わり、親戚との微妙な関係性、そして姉妹らの深い愛情。彼女たちを中心に、多くの人間関係が交差し、平和に落ち着く。すこし進んだとおもったら、また立ち止まり、後ずさり。日々の生活に、一喜一憂する姿は、どこか勇気づけられ、心が温まります。
日常こそが何よりの映画であり小説なんだと思える作品でした。